EXPERT INSIGHT
顎矯正手術のミッシングリンクが、より予測可能な治療結果をもたらす
顎矯正手術は、単に咬合を整えるだけではなく、顔貌のバランスを整え、審美的・機能的に最適な結果を導き出すことが重要です。そのため、術後の経過を予測し、患者一人ひとりのニーズに合わせて手術を行うことが必要となっています。
この分野の手術プランニングは、テレラジオグラフに描かれたセファログラムから、すべての平面を視覚化して正確な計測と誤差の大幅な減少を可能にする3D再構成断層撮影の高度な解析へと発展しています。
今回は、歯科医師、顎顔面外科医として知られ、コロンビア口腔外科学会の会員でもあるDr. María Clara Jaramillo Campuzanoにお話をうかがいました。外科医の視点から、今日私たちが知っているプランニングが、期待される結果を可能にし、彼女の人生にどのような影響を与えるかを見ることができました。
彼女は、「2013年から、顎矯正手術のための3Dプランニングを検討するようになりました。私は10年間、2Dプランニングに携わってきましたが、常にギャップがありました。また、CTスキャンが与えてくれるすべての情報は、この種のプランニングに応用できることに気づきました。この分野の医療ソフトウェア産業の発展を見て、このギャップが解決されつつあることがわかりました。」と述べています。
“現在、顎矯正手術はバーチャルプランニングなしには行えません。不可欠です。”
— Dr. María Clara Jaramillo Campuzano
Dr. Jaramilloは、最初の3Dプランニングの症例を2Dで同時に作成し、その結果を比較し、有効性を検証しました。「その過程で、3Dプランニングは、私が待ち望んでいたものであり、顎矯正手術のミッシングリンクであることに気づいたのです」と付け加えました。それは、より複雑な症例に取り組むようになった時でした。しかし、顎矯正手術の分野では、とても高度で敷居の高い手術と考えられていたため、彼女は不安を覚えたと言います。そこから彼女は、患者と外科医の両方にとって安全で有効なツールである3Dプランニングの主要な推進者になったのです。
その利点について、彼女は次のように語っています。「私は顎顔面外科でワイヤーによる骨接合術の訓練を受け、その後、チタン骨接合術を学びました。そして今、私たちはパーソナライズド骨接合材に取り組んでいます。すでにパーソナライズドインプラントにも取り組んでいるのです。顎顔面・顎矯正手術の進化を、最初の段階から見ていくことができます。以前は、研究室で咬合器を用いて、7~8時間かけて計画を立てていましたが、今では、自宅でコンピューターに向かい、安全かつ予測可能な症例計画を立てることができるようになりました。
さらに、「これから何をするのか、なぜそれをするのか、どこを目指しているのかを患者に見せることができるだけで、手術をデザインする際に患者と対話することが出来、患者はそのケースを理解し納得することができます」と付け加えています。
過去4年間、Dr. Jaramilloは、Mimics、3-matic、ProPlan CMFを使用してきました。私たちは、彼女のトレーニングに同行し、のプロセスを綿密に始動する機会を得ました。彼女の情熱と革新への熱意により、この分野における重要なオピニオンリーダーとなりました。 Dr. Jaramillo は、「Mateiraliseは、わたしにソフトウェアへのアクセスと、それを使用するために必要なトレーニングを提供してくれました」と明言しています。「実際、Materialiseのバイオメディカルエンジニアとの交流の中で、緊密で有効なサポートを受けることが出来たのです」と話します。
さらに、「使いやすく自動化されたソフトウェアは市場に出回っていますが、Materialiseのソフトウェアと同じような結果を得られるとは思えません。私は自分をエンジニアだとは思っていませんが、彼らの仕事について多くを学び、そのおかげで、彼らが提供する多くのツールを重要視し、活用できるようになりました。今日、顎矯正手術はバーチャルプランニングなしでは行えません。不可欠なものです。」
長年にわたり、業界は3Dプランニングを利用しやすくするための方法を開発してきました。多くの外科医がエキスパートとなり、技術開発者の緊密な協力とトレーニングのもと、他の医師を教育しています。一方、技術者と手を取り合ってアウトソーシングサービスを利用する人もいます。このように、3Dプランニングは、患者の利益のために各専門家のベストを結集した多角的な取り組みとなっています。
「私は、同僚にデジタルプランニングを敬遠しないようにと言っています。私の経験では、他の外科医のプランニングを手伝った後、後悔していると言った人はいません。いつも『これがベストだ』『なぜ今までやらなかったんだ』と言われます。今では、ツールの使い方を覚えなくても、アウトソーシングで計画を立てることができます」と付け加えました。
Dr. María Clara Jaramillo、ご自身の経験とビジョンを共有し、今日の医療に必要なこの方法を広めてくださってありがとうございました。Materialiseでは、これからも挑戦する人に寄り添い、やがて業界標準となるマスパーソナライゼーションに貢献します。
L-102667
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