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複雑な心臓デバイス開発プロセスの最適化

3 分で読めます|出版 5月 21, 2025
心臓弁のデジタルレンダリング

競争が激化する経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)市場において、あるFortune 500の医療機器企業は、複雑な心疾患症例に対応するための技術開発に取り組んでいます。

Materialise Mimicsなどの高度な3Dモデリングツールを活用し、同社のチームは研究開発と臨床現場の連携を図りながら、デバイス設計およびプランニングプロセスの精度向上に取り組んでいます。

本記事では、先進技術と部門横断的な協働が、構造的心疾患に対するデバイス開発プロセスにどのような変化をもたらしているのかを紹介します。

TAVR マーケットが抱える課題

あるFortune 500の医療機器企業は、二尖弁大動脈弁、TAVR後の再治療症例、外科的弁置換後の症例、大動脈弁逆流など、より複雑な症例への対応を視野に入れたデバイス開発に取り組んでいます。

これらの領域は個別に見ると限定的に思われるものの、グローバルでは一定数の対象症例が存在するとされています。

同社に所属する心臓領域の臨床エンジニアは、研究開発(R&D)と臨床現場との連携強化に注力し、構造的心疾患領域における難易度の高い症例を見据えた開発を推進しています。

複雑な心臓領域におけるセグメンテーションとプランニング

これらの症例に対応するため、同社では高度な3Dモデリングおよび3Dプリンティングに Materialise Mimics ソフトウェアを活用しています。

ワークフローでは、Mimics AI Heart Segmentation algorithm を用いてCT画像データをセグメンテーションし、詳細な3Dモデルを作成します。作成されるモデルは主にデジタル形式で、必要に応じて物理的な3Dプリントとして出力される場合もあります。

解剖学的セグメンテーションにより、既存の弁構造や現在のデバイス留置位置、ならびに新規デバイスの想定配置位置などを視覚的に把握することが可能となります。

自動化の導入により、臨床エンジニアリングチームはセグメンテーション作業の効率化を図りつつ、解剖学的詳細の検討や手技計画の検証により多くの時間を割くことができます。

その後、エンジニアはデバイス配置の検討やシミュレーションを行い、複雑な症例における設計および手技計画の検討を支援しています。

症例例:Valve-in-Valve手技

ある症例では、既存の弁が機能不全となり大動脈弓部へ移動していたため、弁の再置換が検討されました。

「制限のある解剖学的条件下で、新たな弁をどのように配置するかが課題でした」と、同社の心臓領域臨床エンジニアは述べています。

チームはMimicsを用いて詳細な3Dモデルを作成し、解剖構造を可視化しながら手技計画の検討を行いました。また、3Dプリントモデルを用いてデバイス配置の物理的検証も実施しました。

こうした事前検討により、弁配置や周囲構造との位置関係を多角的に評価することが可能となりました。

同チームでは、これらのワークフローを活用することで、対応症例数の拡大にも取り組んでいます。

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A造影CT画像から作成した左心系の3Dモデル例。大動脈弁構造の可視化および患者ごとの解剖学的情報に基づくデバイス配置の検討に用いられています。

デバイス設計を支えるフィードバックループ

本ワークフローの重要な要素の一つが、手技に関する臨床情報を臨床エンジニアリングチームへフィードバックする仕組みです。

こうした継続的な情報共有により、モデルやシミュレーション手法の見直しや検討が行われ、将来の症例対応に向けた知見の蓄積が進められています。

複数症例のデータを統合的に分析することで、傾向の把握や設計アプローチの再検討が可能となります。

このような臨床情報の活用は、継続的な研究開発活動を支える基盤の一つとなっています。

irw-materialise-mimics-workflow.png

Materialise Mimicsは、複雑な症例を扱う際の設計検討プロセスを支える重要なツールとなっています。3Dモデルやシミュレーションを通じて、R&Dチームとの連携を強化することができています。

Materialiseの医療機器製品は、各国・地域の法規制および医療制度に基づき提供状況が異なります。日本国内での提供状況については、Materialise担当者までお問い合わせください。

Mimics Researchは研究用途を目的とした製品であり、臨床用途には使用できません。

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