PRESS RELEASE

Materialiseは3Dプリントプロセスの管理を強化

March 20, 2023

Materialiseは、Phase3D社およびSigma Additive社と協業し、特定の技術にとらわれない金属3Dプリントのプロセスモニタリングを可能にするProcess Controlソフトウェアを提供します。

LEUVEN(ベルギー)2023年3月20日 - 3DプリントソフトウェアとサービスソリューションのグローバルリーダーであるMaterialiseは、金属3Dプリント用のProcess Controlソフトウェアを発表しました。また、Materialiseは、アディティブマニュファクチャリング(AM)ユーザーが自動化された品質管理システムを使用し、3Dプリンターのパラメータをカスタマイズすることで3Dプリントプロセスを完全に制御できるBuild Processor Software Development Kit(BP SDK)を提供いたします。

AMのサービスビューローは、パーツの品質向上と競争力のある価格提示という点で、高まる需要と期待に応えることが課題となっています。この課題の重要なポイントとして、3Dプリントプロセスのモニタリング、制御 することが挙げられます。AMユーザーにとってこれらに対応できるようなふさわしいツールはこれまでになく、ユーザーは、造形失敗やパーツ内部の隠れた欠陥、特定のAMの用途には適していない標準的な3Dプリントのパラメーターに悩まされてきました。また、装置稼働時間、材料、後処理の作業時間が浪費され、不要なコストが発生しているのが現状でした。

自動化された品質管理で一歩先を行く

Materialise Process Control (旧)は、3Dプリントプロセス中に収集されたデータを使用して、製造業者の品質管理を実現させます。3Dプリントプロセスのレイヤーデータを分析し相関させることで、ユーザーは、パーツの総製造コストの30%から70%を占める後処理工程と品質検査に送られる前に、欠陥パーツを特定することができます。また、レイヤーデータを分析することで、造形不良の根本原因をより早く見つけ、プロセスを最適化し、3Dプリントのパラメーター調整を可能にします。早期の造形失敗の検出と根本原因の分析により、スクラップ率が低下し、後処理工程でのコストのかかる品質管理作業が軽減されるため、パーツ1個あたりのコストを下げることができます。

CO-AMソフトによるビルドでのレイヤー解析のスクリーンショット

「Materialise Process Control(旧)は、人工知能を使って品質管理を自動化し、お客様が時間とコストを大幅に削減できるよう支援します。」と Materialise の CTOであるBart Van der Schueren は述べています。「Phase3D社 や Sigma Additive Solutions社 のようなパートナーとのコラボレーションを通じて、AM ユーザーは、3D プリント工程における優れた知見と技術にとらわれないイノベーションの恩恵を受け、継続的な改善のために3Dプリントプロセスに対する優れた知見を得ることができます。」

ほとんどの3Dプリントパーツは何千ものレイヤーでできているため、マニュアルで分析するには時間がかかり、ヒューマンエラーが起こりがちになります。Materialise Process Control(旧)は、このプロセスを自動化し、作業者にAMプロセスを改善するための時間を提供します。人工知能を使用して、造形中に撮影されたパウダーベッド(粉末床)の2D画像を分析することが可能です。Materialiseは Phase3D 社および Sigma Additive Solutions, Inc. 社(NASDAQ:SASI)と協力して、各データを統合し、3Dプリントプロセスの知見をユーザーに提供することを実現しました。Phase 3D社の技術は、トポグラフィックレイヤーデータ(造形層表面の凹凸)の一種であるハイトマッピング、Sigma Additive Solutions社は、金属3Dプリントプロセスにおけるメルトプール(溶融箇所)から熱データを提供します。

Materialise Process Control(旧)は、Materialiseの3Dプリント用エンドツーエンドソフトウェアプラットフォームである CO-AM の一部として、また単独のソフトウェアソリューションとしてもご利用いただけます。オープンソフトウェアソリューションとして、パートナーは自社のソフトウェアやモニタリング技術を追加することができます。

3Dプリントのプロセスの最適化

Build Processor(BP)は、3DプリンターとMaterialise Magicsのようなデータ準備のためのソフトウェアをつなげます。また、3Dプリンター固有の情報を管理し、ユーザーが造形パラメーターを調整することを可能にします。造形パラメーターは、造形速度を決定し、密度や表面品質などのパーツ特性を決定します。最適でない造形パラメーターは、長い造形時間、高いスクラップ率などを引き起こし、パーツあたりのコストを増加させます。

「多くのAMユーザーが、活動の規模を拡大し、高品質の最終部品製造の需要に応えたいと考えています。しかし、3Dプリンターの標準的な造形パラメーターがニーズに合わないことが非常に多いようです」と、Karel Brans 、Materialiseシニアディレクターパートナーシップは述べています。「AMユーザーは装置の稼働率を向上させ、安定した品質を実現する方法を探しています。特定の用途に応じて開発されたBPを使用すれば、生産性と品質をまったく新しいレベルに引き上げることが可能になります。」

これまでBuild Processorを開発したり、特定のアプリケーションに適応させたりすることは非常に困難でした。BP SDKは、それを実現するための柔軟な方法を提供します。研究開発能力を持つ装置ベンダーや製造業者は、開発プラットフォームをツールキットとして独自に使用することができます。また、MaterialiseのAMに関する専門知識を活用、Materialiseとの共同開発といったアプローチを選択することも可能です。実績あるBP技術により、製品開発期間の短縮が可能になり、独自のAPIを統合、新しいIPを生み出すこともできます。このオープンな開発プロセスは、Materialiseとのコラボレーションにより製品開発をサポートし、BPの多様化と最適化の実現へと導きます。

BP SDKは、AMユーザーのニーズに合わせたBPを開発する機会を提供します。カスタマイズされたBPは、AMアプリケーションのコスト効率とパーツ品質の最適なポイントで造形パラメーターを適用します。これにより、複雑なパーツの製造や、同じ、またはカスタマイズされた製品を、安定した品質、スクラップ率の低下、リードタイムの短縮による量産を実現することができます。3Dプリントプロセスを最適化することで、より多くのAM活用事例がサステナブルなものになりこの技術の産業的な普及を促進することができます。BP SDKと共同開発されたBuild Processorは、CO-AMとMaterialise Magicsへの完全な接続を提供します。

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Materialiseについて

Materialiseは、30年にわたる3Dプリントの経験をさまざまなソフトウェアソリューションと3Dプリントサービスに反映させており、これらが一体となって3Dプリント業界の屋台骨となるバックボーンを形成しています。Materialiseのオープンで柔軟なソリューションにより、ヘルスケア、自動車、航空宇宙、アート、デザイン、消費財など、さまざまな業界のプレイヤーが、世界をより良く、より健康的な場所にすることを目的とした革新的な3Dプリントアプリケーションを構築することができます。ベルギーに本社を置き、世界中に支社を持つMaterialiseは、業界最大のソフトウェア開発者グループと、世界最大級の3Dプリント施設を兼ね備えています。

Phase3D社について

Phase3Dは、リアルタイムの部品検査を通じて、アディティブマニュファクチャリングのパーツあたりのコストを削減することをミッションとしています。同社は2021年秋にカリフォルニア大学からのスピンアウトとして発足し、生産環境におけるAMのin-situモニタリングの発展に尽力しています。Phase3Dの代表的なシステムであるProject Fringeは、構造化光を用いて、パーツの欠陥につながるプリント異常を客観的に検出・分類する検査ツールです。Phase3Dは定量的なハイトマッピングを行い、粉末溶融とバインダージェッティングの両方のプロセスにおいて、面外の表面異状をリアルタイムで測定できる唯一のシステムです。詳しくは、phase-3d.comをご覧ください。

Sigma Additive Solutions社について

 Sigma Additive Solutions, Inc.は、アディティブマニュファクチャリング業界にインプロセス品質保証(IPQA™)ソリューションを提供するリーディングカンパニーです。Sigmaは、3D金属およびポリマー先端製造技術向けのPrintRite3D®として知られるリアルタイムモニタリングと分析の開発と商業化に特化しています。PrintRite3Dは、製造プロセス中にリアルタイムで欠陥や異常を検出・分類し、無駄の削減、歩留まりの向上、サイクルタイムの短縮など、大幅なコスト削減と生産効率化を可能にします。Sigma Additive Solution社は、自社のソフトウェアソリューションが、産業用3Dプリンティングの加速と普及のための大きな触媒になると考えています。詳細については、www.sigmaadditive.comをご覧ください。

Materialiseプレス担当者

Nils Torke

メール: nils.torke@materialise.de

press@materialise.com
Twitter:@MaterialiseNV


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