CASE STUDY
生産性70%向上の鍵 ― Sözer Jewelry社、Magics SDKでワークフローを革新
最も古いジュエリーは、約10万年前に貝殻から作られていました。その当時は、すべてが手作業で行われていたのです。やがて、ロストワックス製法(インベストメント鋳造とも呼ばれる)が登場し、製造工程は工業化されました。さらに、3Dプリントによる鋳型製作が加わることで、生産効率は飛躍的に向上しました。しかし、デジタルツールを導入しても、依然として手作業や人為的なミスが紛れ込む可能性は残ります。では、その解決策とは何でしょうか?それは Magics SDK のようなAM(積層造形)用ソフトウェアによるワークフロー自動化です。Sözer社は、まさにこの方法を採用し、世界規模で展開するジュエリービジネスを進化させました。

業界
- アート&デザイン
- 一般消費向け製品
アプローチ
- AMワークフローの自動化を実現
- 生産性を70%向上
- 造形データエラーを90%削減
- フルタイム換算で約1.5名分のマニュアル作業を削減
- R&Dチームが造形データの反復処理ではなく、製品の革新やデザイン開発に力を注げる環境を整備
チャレンジ
効率アップ、人為的ミスの削減、そしてAMワークフローの標準化
1985年に創業した家族経営企業Sözerは、現在では世界90か国以上で展開するグローバルブランドへと成長しました。チェーン、リング、イヤリング、ブレスレット――思いつくあらゆるジュエリーを、Sözer社は3Dプリントで製造することができます。
「当社は18年間、3Dプリント技術を活用してきました。」と語るのは、Sözer社 デザイン・製品開発ディレクターのSercan Sözer氏です。「創業当初は、鋳造用のワックス原型やゴム型といった従来工法を使用していました。しかし10年前から、 3Dプリントしたワックスモデルを使った直接鋳造へ移行しました。 AM(積層造形)技術のおかげで、私たちはスピード、精度、そして創造性を兼ね備えた独自デザインを造形できるのです。」
“Magics SDKで造形データの準備を自動化したことは、私たちにとって非常に効果的でした。人為的なミスを減らすことで、作業者の時間を節約し、その結果、大量生産のスピードを高めることができました。”
— Sercan Sözer氏(Sözer Jewelry社 デザイン・製品開発ディレクター)
3Dプリントにより、彼らは一体型の中が空洞になっているチェーンなど、複雑なデザインを単一の鋳造工程で大量生産できるようになりました。これは従来の製造方法では不可能な技術です。
しかし同社は、特に次のような課題に取り組む必要がありました:
- )数千点規模のパーツに対応できるよう、生産を標準化すること(毎月 2,700ものデータを3回ずつ最適化=合計 8,100データ)
- 時間のかかる検証作業を削減し、人為的なミスを減らすこと
- 同社を代表する主力製品である「Monaco Chain」をはじめとするデザインの品質を繰り返し安定して再現できるようにすること


Monaco Chain は世界売上全体の約80%を占めており、この製品が常に同じ品質基準を満たすことは不可欠です。「イノベーションは私たちの会社の中心にあります」とSercan氏は語ります。
「3Dプリントは、当社の主力製品であるMonaco Chainのような、より強く、軽量でカスタマイズされたゴールドチェーンを作り出す助けになっています。」
需要が高まり、月に数千点もの部品を処理する必要がある中、Sözer社は品質を損なわずに生産規模を拡大する方法が必要だと感じていました。そこで同社が着目したのがワークフローの自動化。新たなアプローチの中核として、Magics SDK を採用しました。
ソリューション
Magics SDKによるAM(アディティブ・マニュファクチャリング)自動化
ワークフロー自動化を導入する前、チームはMagicsを使って物理的にエラーを修正していました。
「すべての修正は、データ1つ1つを手作業で行わなければなりませんでした」とSercan氏は語ります。大きく複雑なパーツを扱うには、オペレーターによる入念なチェックと長時間にわたる修正作業が必要でした。さらに、同じ製品でも異なる担当者が手作業で準備すると、エラーや不規則さが発生する可能性があり、加えて数千ものデータ処理に膨大な時間がかかっていました。
現在では、これらの工程は Magics SDKによってバックグラウンドで自動的に実行され、Sözer社は計算リソースを再配分することで処理時間を大幅に短縮できるようになりました。また、特定のビジネス要件に対応するアルゴリズムを開発したことで、さらに手作業の介入が減り、社員は製品の革新やデザイン改良といった価値創造の仕事に集中できるようになりました。
「以前の工程では、欠陥のあるデータのまま気付かれずに造形に回ってしまうなど、深刻な問題に直面していました。新しいワークフローに自動化を導入したことで、処理時間は劇的に短縮され、このようなエラーも最小限に抑えられました。」
Sözer社がMagicsで自動化した6つの主要工程:
- モデルの穴埋め
- 三角形数削減(メッシュ最適化)
- エッジのシャープ化
- パーツ同士の結合
- 複数のシェルを1つに統合
- 微小シェルおよび孤立ジオメトリの削除処理


「Magics SDKでこれらの工程を自動化することで、すべてのファイルが自動的に完全な準備プロセスを通過するため、こうしたミスはなくなりました。これにより、約1.5人分のフルタイム作業に相当する手作業を削減できています」とSercan氏は述べています。
結果
標準化されたワークフローで、ファイルエラー90%削減・生産スピード70%向上
ワークフローへの Magics SDK の統合はスムーズに進みましたが、さらに当社(Materialise)のエキスパートがトレーニング、技術文書、その他のリソースを提供し、プロセス全体をサポートしました。Sözer社の業務フローに合わせて、細部に至るまでシステムを共同で構築しました。
「最初のスクリプト作成から始まり、私たちはSözer社チームとともに工程を順を追って進めました。ステップごとにコーチングを行い、その場で質問に答えました」と、MaterialiseソリューションエンジニアのDennis Bieberは語ります。「製品およびエンジニアリングの専門チームが常に伴走し、ハンズオンでのサポートを提供しながら、プロジェクトの最初から最後まで協働しました。」
「Materialiseは大企業でありながら、とても柔軟かつスピーディです。特にサポート工程において迅速なフィードバックをいただけたことは、私たちの協業における大きな価値でした。あらゆる段階でソリューション志向の姿勢を貫いてくれたおかげで、非常に効率的かつ問題のないプロセスとなりました。」Sercan Sözer氏は語ります。


Magics SDK の導入により、Sözer 社はワークフローを一新しました。生産スピードは70%向上し、エラー発生率は90%削減。デザイナーは造形データの手動修正に費やす代わりに、次なる「Monaco Chain」の開発により多くの時間を充てられるようになりました。
「3Dプリント用造形データの準備をMagics SDKで自動化したことは、当社にとって最適な選択でした。ヒューマンエラーを削減し、社員の作業時間を節約し、大量生産体制のスピードを向上させることができました。現在では、R&Dチームは繰り返しのデータ処理ではなく、デザインや技術革新により専念できるようになり、そのことが彼らの大きなモチベーションになっています。」
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