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金属造形向けアカデミーから学べる5つのこと

4 分で読めます

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3D プリント業界外からマテリアライズに転職してきた社員から見た、金属造形向けアカデミーの利点をまとめてみました。今回参加したアカデミーには、様々なバックグラウンドを持ったお客様が参加していました。参加者にとって、何が学べるのかを体験してきましたのでご紹介します。

金属AMのような、複雑な技術を用いた施設を立ち上げることが簡単ではないことは知っていました。材料、マシン、プロセスを十分に理解し、成功に導くには、2年かかることもあります。この簡潔でよくまとまった2日間のコースでは、参加者の少なくとも3ヶ月はかかるであろう、自習に費やされる時間、造形失敗、コストといった、試行錯誤を繰り返す時間やコストを節約できるようにカバーされています。金属造形向けアカデミーでは、次の5つのことを学ぶことができます。

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3Dプリントの技術がデザインを自由にする

1. メルトプール要因について

金属3Dプリントに影響を与える要因は多数ありますが、その中でも重要なもののひとつは、メルトプールの影響因子です。理想的なパーツの品質と特性を実現するためには、アプリケーションや標準的な製品に適した造形環境に到達するまで、これらの要因をテストして変更する必要があります。

特に役立った情報として、異なるプロセスのパラメーターが材料特性と造形の精度にどう影響するか、ということでした。レーザー出力とスキャン速度の組み合わせ次第では、造形欠陥の原因になることがあります。これを分析することで、想定どおりの生産性やパーツ品質、またプロセスの一貫性に応じて最適なパラメーターの組み合わせを見つけることが可能になります。レーザーパワーとスピードの組み合わせや、その他のパラメーターをテストすることで、金属造形における最適な組み合わせを見つけ、正確な特性、詳細、ビルドのペースを構築することができます。

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韓国で開催された金属3Dプリントのマスタークラス。

2. 造形向きとサポート生成について

サポート生成 は金属造形において、どのくらいの材料・データ準備や後工程処理の時間が使われたか、要は造形コストがどのくらいかかるのかに大きく影響します。デザインエリアをサポート付けすることは大切ですが、少ない材料で確実に造形するためのサポート生成が不可欠です。マテリアライズのソフトウェアでは、自動でサポート生成と検証をすることが可能ですが、作業者が最適な造形の向きやパラメーターの知識を備えていれば簡単にサポート生成が行えます。

サポート生成と同様に、造形向きも正しく行われると、データ準備にかかる時間とコストを節約することが可能になります。パラメータに応じた最適な造形方向を見つけることは、金属3D造形において非常に重要なことです。

3. 材料特性とリサイクルについて

 3Dプリント可能な材料は多く、アルミからステンレスまで、それぞれの材料の使用方法と管理方法を理解することは非常に重要なことです。適した材料の確認はもちろん、その粉末が所有しているマシンに適しているかどうかの確認も大切です。アカデミーでは、マテリアライズの経験を基に、それぞれの材料特性、要件、取り扱い、リサイクルに関する情報を共有します。参加者は材料選択や取り扱いについて、2日間で知識を得ることができます。

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e-Stageを使って生成した金属造形用サポート

また、材料に関して、金属3D造形における安全性についても紹介しています。材料の取り扱いを誤ると、作業者の健康問題、火災、さらには爆発につながる可能性もあります。取り扱い注意が必要な材料を使用する場合、そのリスクを知り、そして安全な作業環境を確保することが必要不可欠です。

金属造形向けアカデミーの受講は、金属3Dプリントについて学びたい人には非常に有益です。ここで得た知識は今後、間違いなく日々の業務で役にたつと思います。

— Seo K Min Hwang、Winforsys

4. 金属造形の基礎知識

AMプロセスの背景にある理論とマテリアライズの経験に基づいた知識を習得することが、このアカデミーの目的です。 参加者はマテリアライズメソッドを理解し、インスピレーションを得ることもできるでしょう。 このアカデミーを通して、知識を増やせるだけでなく、造形失敗の回数を減らし、金属3Dプリントに必要な知識を効率よく身につけることが可能になります。

マテリアライズの金属造形向けアカデミーでは、金属3D プリントに必要な基礎知識とマテリアライズの経験を学ぶことができました。

— JungMin Han, 斗山重工業・建設

5. 金属3D造形工場の運営について

もちろん、理論的な情報は非常に役に立ちます。しかし、金属3Dプリンティングがどのように機能するかを実際に見ることも、本当に価値があることなのです。今回、マテリアライズ社の3Dプリンティング施設を見学させていただき、マスタークラスで学んだことがどのように工場で応用されるかを容易に想像することができました。金属3Dプリンティングのスペシャリストの案内で、参加者はプロセスの各ステップを目撃し、マシンや手順などに関するあらゆる質問や懸念に答える機会を得ました。

「パラメータ設定、パーツの位置決め、レーザーの方向性など、金属3D造形に関連するいくつかのトピックについて、以前はよく分かりませんでした。しかし、マスタークラスの後、これらのトピックを明確に理解することができ、パーツの作成と生産計画の両方に役立つと思います。」

— Harmin Lee, KAMI


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