Siobhan McGonigle 6月 15, 2021

MANUFACTURING

ロークリティカルな航空機パーツからAMの可能性を引き出す

この5年間で、アディティブ・マニュファクチャリング(AM)は製造技術として大幅に発展し、バリューチェーンの進化や技術革新により、主流となってきました。業界では、安全性や信頼性を重視したセーフティクリティカルな金属パーツの造形が話題になることが多いですが、特に分散型のオンデマンド製造がこれまで以上に魅力的になってきている中で、航空機メーカーやMROは、ロークリティカルまたはノンクリティカルなプラスチックパーツに3Dプリントを使用することの真の可能性を見出し始めています。

今ではラピッドプロトタイプのツールではなく、よりスマートで安価、より性能の高い最終製品を製造する将来性のある技法として3Dプリントが登場し、AMは業界や世界中の会社役員会の話題にあがるようになっています。

例えば、 GEの LEAP用燃料ノズル  (くるみ大のパーツで、GEの歴史の中で最も破壊的なイノベーションの1つ)のように、機能性が重視される構造パーツから、 エアバス社の航空機客室内装のように機能的にも美的にも完璧な要素が求められるものまで、航空宇宙の分野では3Dプリント技術の用途は非常に多様化しています。

An Airbus spacer panel being painted

エアバス社の、民間機キャビンに使用されるスペーサーパネルは、Materiaiseの認定を受けた製造施設で3Dプリントされ、エアバス社の厳しい美的要求を満たすように仕上げられた

ロークリティカルプラスティックパーツの3Dプリントは、近年急速に発展しています。EASA 21.G認定製造機関であるMaterialiseは、現在、認定製造施設において、エアバスA350エコシステム全体で年間推定26,000個の3Dプリントされたパーツを製造しています。しかし、明らかにメリットがあるにもかかわらず、航空宇宙産業全体におけるアディティブ・マニュファクチャリングの可能性は、まだ十分に実現されていないのが現状です。なぜ採用が広がらないのでしょうか?

ロークリティカルなパーツの認証パスを容易に

航空機の実装パーツにAMを使用する際に、最もよく言われるのが認証問題です。3Dプリントが航空機の実装パーツの魅力的なソリューションとなっているのは、多様なオプションと柔軟性があるからですが、それだけに認証パスの決定が非常に難しいのです。

AMの障壁と大きな可能性の両方を認識している航空局は、ロークリティカルパーツのより容易な認証パスをサポートし、業界全体でより協調的なアプローチを奨励する意思を示しています。2020年11月、欧州航空安全局(EASA)は、業界との対話を経て、幅広い航空宇宙製品、パーツ、家電製品へのAM技術の導入と使用に関するガイダンスを提供する最新の 認証覚書を発表し、初めてロークリティカルパーツに焦点を当てています。

EASAは、クリティカルレベルに比例した認証方法を採用することで、欧州の航空宇宙産業がロークリティカルパーツ製造に、AMのメリットを最大限活用することにゴーサインを出しました。

Close-up of a 3D-printed replacement part in flame-retardant polyamide

Materialiseによって難燃性ポリアミドで3Dプリントされた328 Support Services GmbH社のレトロフィットパーツ

オンデマンド生産によるコストとリスクの低減

生産量が少ない業界では、ツールを使わない技術である3Dプリントによる小ロット製造の方が、パーツ単価が生産量に大きく左右される従来の製造方法よりも大幅に安価になります。また、一時的に需要が変動しても、必要に応じて製造規模を拡大することができます。

物理的な在庫は、在庫過剰のリスクや保管コストが発生しますが、デジタルインベントリーに変えることで、サプライチェーンに関する懸念は大幅に軽減され、3Dプリントしたスペアパーツを超短納期で提供することも可能になります。さらに、パーツをオンデマンドで簡単に入手できるため、軽量化や高性能化、または改善など、時間をかけてパーツを微調整し、改良する機会を大幅に増やすことができます。

AMのスイートスポットを探る

航空宇宙メーカーやMROは、3Dプリントのメリットを利用して、サプライヤーのセットアップにスピードと柔軟性を持たせることができると認識しています。Materialiseのような認定されたAMサプライヤーによって、ますます多くの航空機の実装パーツが日常的に製造されています。しかし、初めてAMを検討する人にとっては、どのアプリケーションを使ってAM製造すれば最高の効率とコストメリットが得られるのかを知ることは困難なことです。

Materialiseの航空宇宙チームによるホワイトペーパー 「Sourcing Low-Criticality Parts for Aircraft」では、 AMをロークリティカルプラスチックパーツの製造に使用することによるサプライチェーンの機会とメリットについて説明しています。また、このホワイトペーパーでは、サプライチェーンにAMを導入する際のベンチマークデータと実践的なガイダンスを提供しています。

ロークリティカルなアプリケーションの高い可能性を見出す

航空機メーカー、サプライヤー、MROのいずれの場合でも、アフターマーケットパーツなどのサプライチェーンを合理化するには、AMが鍵となる可能性があります。当社の航空宇宙チームが作成したこの無料ガイドでは、その方法を紹介しています。

ホワイトペーパーのダウンロード

 


 

You might also like

キーワード