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複雑な建築モデルの問題を迅速に解決する

建築物の3次元モデルのデータは、多くの場合、形状が極めて複雑なため、取り扱いにくいものになりがちです。しかしMagicsを使えば、巨大で複雑なSTLファイルも、RP造形機で造形可能な状態へと容易に処理することができます。当社(IwamotoScott Architecture)では、作成したSTLファイルのデータ容量が極めて大きくなり、RP装置に読み込めなくなってしまったため、マテリアライズ社に支援を求めました。Magicsの三角数削減機能により、この巨大なデータを処理できる状態に最適化することができました。加えて、複数の部品のマージ(一体化)や、微小な隙間を繋ぐなどの修正を行い、24時間でウォータータイトな(漏れや隙間の無い、閉じた状態の)STLファイルを作成することができました。 

Lisa Iwamoto

IwamotoScott Architecture

 

 

マテリアライズ社がSTLデータの修正を 行ったPolyjetモデル

このモデルは、ヴィトラデザイン美術館と パサディナ美術大学が共同制作した『オープンハウス:知的生活のための建築とテク ノロジー』という展示物のために、当社が請け負ったプロジェクトの一部でした。

私たちが担当したプロジェクトは「ジェ リーフィッシュ・ハウス」(くらげの家)とい うもので、建物の外表面を使って水を濾 過する設計になっています。この住宅の外壁の表面には、無数の小さなくぼみを 設けてありますが、これは、Rhinocerosや3Ds Max、Generative Component(GC)
といった各種ソフトウエアを使って設計し ました。GenerativeComponentを使った モデリング作業は、コンサルティング会社 process2と共同して行いました。

マテリアライズ社がSTLデータの修正を 行った粉末焼結造形モデル

表面形状が非常に複雑なため、デジタルモデリングの作業には多くの労力を要しました。この設計では、構成部材の傾斜角度によってくぼみの角度を変化させ、それを連結することによって面を構成しています。各部材のモデルをGCで作成し、IGESファイルとして出力してそれをRhinocerosに読み込み、互いを繋ぎ合わせて建物の外部シェルを作成しています。その後、RP造形用のデータにするために、IGESサーフェスをSTLファイルとして出力しました。ところが、形状が複雑なためデータが非常に重く、しかも完全にウォータータイトでなかったため、RP造形機Eden Polyjetで読み込めないことが分かりました。

当社では、以前にも、巨大な構造物のモデルを作成した際にベルギーのマテリアライズ社の支援を受けたことがあり、Magicsソフトウエアの存在は知っていました。そこで、ミシガン州にあるマテリアライズUSのTom De Bruyne氏に連絡を取り、このSTLファイルの処理を依頼しました。

STLモデルのスクリーンショット

マテリアライズ社と共同作業を始めた時点では、モデルは複数の部品に分割された状態で、しかも各部品が100MB前後、またはそれ以上という非常に重いデータになっていました。最大のものに至ってはおよそ280MBありました。
モデルのディテールを保持したまま、データを軽くする必要がありました。そこでマテリアライズ社のJon Moss氏は、各ファイルを個別にインポートし、形状変化の許容値を極めて小さく設定したうえで、各部品に対して三角数削減処理を適用しました。次に、処理済みの各部品をマージ(一体化)し、接続不良(微小な隙間)を正しく繋げました。最後に、少しだけ残っていた穴(面の欠損)を塞いで、ウォータータイトなSTLデータを完成させました。


ファイルを支給してから24時間以内に、マテリアライズ社は、各部を繋ぎ合わせ、Eden Polyjetでエラー無しで読み込めるシームレスなファイルを作成してくれました。その後、私達は数日間をかけて造形モデルを製作し、ドイツに空輸して、エッセンで開催されたENTRY 2006ショーの開催日に間に合わせることができました。また、ベルギーのマテリアライズ社に依頼し、同データを元に粉末焼結(SLS)モデルも造形してもらいました。

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