そうした眼鏡選びの課題をテクノロジーの力で解決する世界初の試みが「Yuniku(ユニーク)」です。Yunikuに選んだフレーム、必要なレンズ、そして3Dスキャンした顔形状の情報を取り入れると、ソフトウェアがレンズを最適な位置に固定して、そのまわりに眼鏡フレームを自動3D設計。眼鏡を着用する消費者がフレームの微調整を行うこともできます。出来上がったデータは3Dプリンターで出力され、指定のレンズと合わせて組み立てられます。

 

眼鏡用レンズ製造で知られるHOYAビジョンケア、眼鏡のデザインを手がけるフート・デザインスタジオ、3Dプリント産業をリードするマテリアライズ、三社の強みを結集させて生まれたYunikuは、世界初のオーダーメイド眼鏡製造用システムです。

 


Yunikuを使った眼鏡ができるまで

現在の眼鏡デザイン方法では、顧客の選んだフレームによってレンズの位置がある程度固定されてしまうため、レンズの視力調整機能が最大限活かされない場合が多くあります。この課題を解決するため、マテリアライズとHOYAはコ・クリエイション(共創)と呼ばれる手法で専用3Dスキャナーとソフトウェアを共同開発。さらにこのソフトウェアは、最終製品生産用に認可されたマテリアライズの3Dプリント施設と直接データをやり取りできます。3Dスキャン、レンズとフレームを自動設計するソフトウェア、そして3Dプリント技術を結集させることで、最適なレンズ位置に合わせて各消費者の選んだフレームデザインを調整するという作業がYunikuのプラットフォーム上で全て可能となりました。Yunikuは次のような流れで消費者に届けられます。

  • 眼鏡を着用する顧客の顔を3Dスキャン
  • HOYA製ソフトウェアが顔の形状と視力情報をもとに最適なレンズ位置を決定
  • マテリアライズ製ソフトウェアがそのレンズ位置を保ったまま、指定の眼鏡フレームのデザイン、色、仕上げオプション等を各顧客の顔に合わせて自動調整
  • 各顧客の顔面スキャン、調整済みの眼鏡フレーム、レンズ情報を全て組み合わせ、備え付けディスプレイが眼鏡着用時の外見シミュレーションを表示


眼鏡のサプライチェーンをデジタル化

「Yunikuは、オーダーメイド眼鏡ビジネスにとっての大きな進歩と呼べるでしょう。我々は3Dプリント技術の強みを活かし、これまでの眼鏡製造の制約をなくすことに成功したのです。眼鏡を着用する一人ひとりが快適さと好みのデザインを保ったまま最適な視界を手に入れられるのは、まさに初めてのことです」

HOYAビジョンケア グローバル・マーケティング部長
ジョン・ワーウィック氏

眼鏡技師にとってのYunikuは、効率的なコミュニケーションを通じてより良い顧客サービスの提供を助ける製品です。さらに3Dプリントを活用することで新たな流通方法の可能性が広がるだけでなく、眼鏡業界で発生しがちな在庫のリスクが解消されるという利点も。一方消費者にとってのYunikuは、顔の形状に合ったフィット感、着用時の快適さ、好みのデザイン全てを実現できる、究極のオーダーメイド眼鏡となります。

カスタマイゼーションのベースとなる眼鏡フレームのデザインは、ベルギーに拠点を置くフート・デザインスタジオが提供。既にマテリアライズとのコラボレーションを重ねる同社は革新的な眼鏡デザインで知られています。オープン・プラットフォームであるYunikuは、今後もフートその他の眼鏡ブランドのデザインを随時追加していく予定。現在Yunikuからオーダーメイドが可能な眼鏡フレームのデザイン、カラーバリエーション、仕上げのオプションはYuniku専用に開発されたもので、こうしたフレームのチョイスに加えて遠近両用累進、単焦点、室内専用など様々な種類の高品質レンズを自由に組み合わせられます。

 

 

Images courtesy of HOYA Vision Care

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