yui 11月 8, 2016
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次世代製造業を担う企業が一堂に会するドイツの一大見本市「formnext」には、日本から参加する方も少なくありません。世界の主たる3Dプリント企業が集まるこの展示会には、マテリアライズもブースを構えます。このformnextに合わせ、マテリアライズは業界標準の3Dプリント準備ソフト「Materialise Magics」の新バージョン21を正式発表予定。既にベータテストを開始しているこの新バージョン21では、基本機能だけではなくモジュールもパワーアップしています。新バージョンの正式リリースを前に、今回のブログでは大量のパーツ自動配置で効率的な粉末焼結3Dプリントを実現する「Sinterモジュール」に加わった注目の新機能2つを紹介!

 

粉末焼結3Dプリント効率化に役立つMagics新バージョンの注目新機能

 

自動かつ高速のパーツ立体配置で、粉末焼結3Dプリントを効率化

レーザー粉末焼結を業務用3Dプリントに利用されている方なら既にご存知かもしれないMaterialise Magicsの「Sinterモジュール」。オプションでMaterialise Magicsの基本機能に追加できるこのモジュールの一番の特徴は、手作業では大変な手間と時間のかかる何百ものパーツの立体配置を、数分で一度に自動処理できることにあります。造形スペースと密度のバランスを考慮して、パーツが重ならないようパズルのように自動で組み合わせてくれるこのツール。高価な粉末焼結用の材料を節約し、高品質、かつ短時間での造形を可能にする、かしこいモジュールです。また粉の中に埋もれやすい小さく繊細なパーツの周りに保護用のボックスを作成できるなど、どんな部品を3Dプリントする際にも便利。新バージョン21ではこのモジュールに「スライス分布グラフ」と「配置時の細かいパーツ角度設定」の2つの機能が加わり、一段上の粉末焼結3Dプリントを可能にします。

 

高価な粉末焼結用の材料を節約し、高品質、かつ短時間での造形を可能にする、かしこいモジュールです。

Sinterモジュールを使って大量のパーツを自動で立体配置した図

 

新機能その1: スライス断面積の分布の可視化で、造形成功率アップ

レーザー粉末焼結3Dプリントを成功させるポイントのひとつは、連続する層で発生する熱量をなるべく一定にすること。この差が大きすぎると層によって冷却のスピードも変わり、そのことがパーツの歪みの原因になる可能性があるためです。発生する熱量の差は各層の表面積に左右されるので、各層の表面積をなるべく均一に保つことが重要になります。

 

スライス分布グラフ機能で各層の表面積を可視化、造形失敗リスクを軽減

 

Materialise Magics21、Sinterモジュールに追加された新機能「スライス分布グラフ」はスライス断面積の分布を見やすくグラフ化。断面積が極端に大きい層、つまりパーツ歪曲のリスクがある箇所を事前に検知できるので、造形成功率アップに役立ちます。また造形プラットフォーム内の全ての層だけでなく、選択したパーツに対してのみ断面積をグラフ化することも。3Dプリンター内に複数レーザーがある場合、「重複フィールドを考慮する」オプションにチェックを入れればレーザーごとの作業量均等化にも便利です。

 

スライス断面積の分布の可視化で、造形成功率アップ
スライス断面積の分布の可視化で、造形成功率アップ

 

更に同じ断面積分布のグラフ化機能は樹脂サポート生成用モジュール「SGモジュール」にも追加されているので、そちらのモジュールを用いればサポート構造も含めた断面積とその分布を確認することができます。

 

新機能その2: パーツ配置時の細かな角度調整で、より柔軟な3D配置設定が可能に

今までよりも更に柔軟な3Dプリント準備を実現すべく強化されたMaterialise Magics21 の Sinter モジュールでは、15、30、45、90度の4つの選択肢から好きな角度を選ぶことが可能に(「パーツの回転の自由度」で「底面固定」もしくは「Z方向固定」を指定している場合)。指定の角度は自動配置する全てのパーツ、または一部のパーツにだけでも反映させることができます。配置と角度の調整が完了したら、先程のスライス分布機能を使って極端に密度の高い層がないかどうか確認。2つの新機能をうまく使いこなせば材料の使用量と造形にかかる時間を抑えつつ、造形失敗のリスクを軽減できます。

 

パーツ配置時の細かな角度設定でなるべく多くのパーツを一度に造形

 

Materialise Magics21でパワーアップした機能はこの他にも多数。ドイツで開催のformnextに参加される方は、マテリアライズのブースで実際に新バージョンのソフトウェアが動く様子をぜひご覧ください。Materialise Magics21について詳しく知りたい方は、以下のビデオならびに資料をご覧ください。